Focus

るりそらさんご本人による作品解説

販売中のご自身の作品をピックアップしていただき、秘められた制作の裏側、込められた想いをお伺いしました。

モフモフさん
アクリル、キャンバス
横 22.7cm × 縦 15.8cm (FSM)

いちばんのお気に入り絵画
現在出品している作品の中で私が一番好きな絵です。この背景と猫の色の組み合わせが気に入っています。全体のポーズがどてっとして可愛くて、モフモフでそんなところが魅力的で描いてみました。

下地の上にベースの色を塗って、その上からさらに色を重ねてあるのですが、塗り切らず下の色を活かしています。この絵もそうですが、粒子の粗いタイプのジェッソをよく使っています。ぼこぼこしてニュアンスが出せるんですよ。

※ジェッソ:絵画の支持体(キャンバスや木板など)に描く前に塗る下地材

無愛想猫
アクリル、キャンバス
横 22.7cm × 縦 15.8cm (FSM)

猫をより引き立たせる背景へと塗り替えて再登場
この表情が特にお気に入りです。出品を始めて間もない頃に出していたものに、背景を加筆修正してもう一度アップしたものなんです。

同じようにベースはダークカラーで、濃い青色だったのですが、その上に、キャンバスの外側からぐるっと金色の葉っぱが猫を囲むように描いていました。それはそれで気に入っていたのですが、ずっと見ていたらその金色が少しうるさいかなと思って消しちゃいました。シンプルな背景にして、主人公の無愛想猫がより引き立って良くなったと思います。

猫を描く時は、毛並みなどをデフォルメして描いたとしても、いつも目だけは写実的に、丁寧に描写します。やはり目に一番力を入れてますね。最初に描くのも目です。

しずく色の夢
アクリル、キャンバス
横 27.3cm × 縦 22cm (F3号)

大好きな「花を描く」ということ
これは想像で、何も見ずに描きました。上から降ってくるというか、何かが垂れ下がってくるような構図が好きなので、このような大胆な形にしてみました。普段から花を育てているので、日々の観察が、想像で花を描くときに役立っていると思います。

こういった花の絵を描くときも、先にその時の気分で配色バランスを決めます。猫の絵の背景は、意図的にこの色を使おう、と考えることがありますが、花はなんとなく気分で決めることが多いように思います。猫のときは、やはり好きな色ばかりになってしまうので、そうならないようにしていこうとしています。どうしても水色とか青色を使いたくなってしまうのですが、背景がいつも同じだと面白くないなと思って、他の絵とのバランスを見て調整しています。

以前作っていたクレイフラワーも、今描いている絵も、ほとんどが、いつかはどなたかの手に渡ることを意識して描いています。この絵も、どなたかの元へいつか届くといいなと思います。

※クレイフラワー:樹脂粘土(ソフトクレイ等)を使って制作する花を模したアートのこと

るりそら

るりそら

今描きたいものを描いて発表するというスタイルで、明るい絵画を制作している。そのように制作された絵画から伝わってくるモチーフに対する愛情と描くことの楽しさ、そしてタイトルの魅力が、こちらの心をダイレクトに掴んでくる。

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